事業承継について
事業承継とは?
事業承継とは、経営者が大切に育ててきた会社(経営権・資産・ノウハウ・理念など)を、次の世代の後継者へ円滑に引き継ぎ、企業の存続と発展を図る重要なプロセスです。後継者不足が課題の中、親族内承継、従業員承継、M&A(第三者承継)の3つの主な方法があり、単なる社長交代ではなく、企業文化や技術、顧客との関係性といった無形資産も含めて引き継ぐことがポイントです。
今後10年間で、
中小企業の約半数が世代交代の時期に。
事業引継ぎ問題は他人事ではありません。
中小企業の経営者に占める高齢者の割合は高水準。
中小企業経営者の年齢のピークは2000年から2023年にかけて50代前半から60代後半へ移行しています。
直近では、40代後半から50代前半に経営者年齢の中心が移行してきているものの、60歳以上の経営者が過半数を占めており、多くの中小企業にとって、事業承継は引き続き先送りできない重要な経営課題であるといえます。
中小企業における経営者年齢の分布
〈出典〉(株)帝国データバンク「企業概要ファイル」再編加工(中小企業庁「2025年版中小企業白書」より抜粋)
(注)1.ここでの「中小企業」とは、中小企業基本法に定める「中小企業者」のことを指す。なお、企業規模は企業概要ファイルの情報に基づき分類している。
2.経営者年齢の分布は、経営者年齢が判明した中小企業を対象に集計している。
3.データ制約上、「2000年」については、2001年1月更新時点の企業概要ファイルを使用し、ほかの系列については毎年12月更新時点の企業概要ファイルを使用している。
経営者の平均引退年齢も大きく上昇。
経営者の引退年齢も、時代の変化と共に大きく上昇。小規模事業者では、70歳の大台を突破しています。この背景には、事業を次の世代に譲りたくてもなかなか引継ぎ手がいないという現実もあるようです。
経営者の平均引退年齢の推移
〈出典〉中小企業庁委託「中小企業の事業承継に関するアンケート調査」(2012年11月、(株)野村総合研究所)
増加する親族外、第三者への事業引継ぎ。
従来、9割以上の中小企業は親族に事業を引き継いでいました。しかし、現在ではその割合は4割以下に低下。当たり前とされていた「親族が家業を継ぐ」という考え方が成り立たない時代になりつつあるのです。
経営者の高齢化、後継者不在を背景に事業を次の世代に引き継ぐことが困難になっています。
事業承継時期別の現経営者と先代経営者との関係
〈出典〉中小企業庁委託「中小企業の資金調達に関する調査」(2015年12月、みずほ総合研究所(株))(再編・加工)
事業承継は、
早めの取り組みが重要です。
後継者が正式に決まっていない企業が約半数。
現経営者に対するアンケートでは、経営者が60歳代の企業のうち、後継者が決まっていない、または後継者の了承を得ていない企業が約半数を占めています。
そして後継者はいるものの本人の了承を得ていない企業では、後継者候補に対して引継ぎの意思を伝えられていないケースが半数を超えており、後継者候補との対話が十分に進んでいない実態がうかがえます。
中小企業における経営者年齢の分布
〈出典〉(株)帝国データバンク「令和6年度中小企業の経営課題と事業活動に関する調査」(中小企業庁「2025年版中小企業白書」より抜粋)
(注)1.後継者の選定状況について、「事業承継は検討していない」と回答した事業者は除く。
2.「後継者候補はいるが、本人の了承を得ていない」は、複数の候補者で検討中の場合を含む。
後継者候補に対する引継ぎ意思の伝達状況
〈出典〉(株)東京商工リサーチ「中小企業が直面する経営課題に関するアンケート調査」
(注)後継者の選定状況について、「候補者はいるが、本人の了承を得ていない(候補者が複数の場合も含む)」と回答した企業のみを集計している。
後継者の経営能力に不安を抱く経営者が多い。
後継者が決定している企業が事業承継の際に問題になりそうな課題として、「後継者の経営能力」が 最も大きな課題として挙げられています。さらにアンケートによると、先代から事業を引き継いだときに苦労した点として「経営力の発揮」を挙げている経営者が多く、経営力の発揮には一定の時間を要すると考える経営者も多く、早期からの準備や段階的な引継ぎが重要であると考えられます。したがって、後継者が十分に「経営力」を発揮できるよう、できる限り早い段階から計画的に事業承継に取り組み、現経営者がバックアップすることが重要です。
事業承継の際に問題になりそうなこと(後継者決定企業、複数回答)
〈出典〉日本政策金融公庫総合研究所「中小企業の事業承継に関するインターネット調査(2023年調査)結果」を基に作成(中小企業庁「事業承継・M&Aに関する現状分析と今後の取組の方向性について」より抜粋)
(注)回答数:313者
後継者への移行には、3年以上を要する。
事業承継の際に後継者へ移行するまでの期間について、「3~5年程度」「6~9年程度」「10年以上」と回答した企業が合計で5割を超えています。後継者が誰になるか決まっていない場合であっても、事業承継には一定の準備期間が必要と考えられており、早期からの計画的な対応が重要であることがうかがえます。
事業承継する際に、後継者への移行にかかる期間
〈出典〉(株)帝国データバンク「特別企画:事業承継に関する企業の意識調査(2021年8月)」
(注)回答数:313者
事業承継の第一歩は
後継者との対話。
将来について
語り合ってみましょう。
息子や娘、親族への引き継ぎを考えている場合
親族内承継支援について従業員や他社への引き継ぎを考えている場合
第三者承継支援について
事業承継・引継ぎ支援センターは、国が47都道府県に設置している公的な相談窓口です。親族内承継や従業員承継を含む第三者承継等、事業承継に関するあらゆる相談に対応しています。
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